校正者の興梠は「縄紋黙示録」という自費出版の原稿を校閲することになります。ただこの「縄紋黙示録」を読み進めるうちに、興梠の周りでは奇妙なことが起き始めます。だんだんと黙示録にのめり込んでいく興梠。身の回りで起き始めた奇妙なことと黙示録にはどんな関係が…。というような話。
本の紹介にはミステリって書いてありますが、ミステリかなぁ?っていうのが正直な感想です。何というか、ホラーの方が近い気がします。訳の分からない小説のような「縄文黙示録」の本文と、それを校閲している興梠の話が交錯する形でストーリーが進んでいきます。縄文時代はこうだったんじゃないかとか、神社がどうのとか、何というか百鬼夜行シリーズめいた感じの話もあります。そういう話の調査にどんどんとのめり込んで、影響されていく様子はある意味ホラーだなと。
でもラストはやっぱりなんかモヤッとした感じを残します。最近何作かそういう感じの作品を読みましたけど、今回が一番モヤッとしたかな。ある事件が起きて、その解決までを追うみたいな感じの話ではないので、事件が解決してすっきり、みたいな感覚はないです。縄文時代の話も最初のうちはいいんですけど、長く続くと少し読むのが疲れるなと感じます。縄文時代の話は出てきますけど、縄文時代の謎が解けた!みたいな話でもないんで、いよいよ何だったんだこれ的なね。
ただ、黙示録の調査をする流れで我が故郷の大宮氷川神社が出てくるので、なんかちょっとテンション上がりました。架空のお話の中なのに、自分がよく知っている場所が出てきて、キャラクター達がそこを歩いたりしているのが何か不思議な感じ。ちょっと現実と小説が混ざるような感じが、この小説の内容に通ずるものがあって面白かったと思います。
